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山口雅也「ステーションの奥の奥」

ミステリーランドという、ヤングアダルト向けのミステリシリーズの一冊。
ヤングアダルト向けとはいえ、執筆陣が豪華ラインナップなので、なんだかんだで結構読んでいる。

作文に「吸血鬼になりたい」なんて書いてしまう、ちょっとマセた男の子が、夏休みの自由研究のために叔父さんと東京駅へ取材に行き、そこで思わぬ殺人事件に出くわす、という話。
東京駅に本当にこんな秘密の部分があるのかなあ。調べてみないとわからないけど、確かに駅のなかって、用途のわからないドアがいろいろあったりして面白い。
「異人たちとの夏」とか、「地下鉄に乗って」とか、あと池澤夏樹の「キップをなくして」も、駅が異世界との境界になっているという話で、そういう想像をさせる何かがあるのかもしれない。
密室殺人とはいえ、子供向けらしく本格ミステリとは全然方向性が違うのだが、わかりやすくきちんと話をまとめてあった。
特に、主人公の叔父さんが魅力的。色白でデブで引きこもりのオタクなんだけど、甥っ子にいろいろ本を読ませたり、雑学的知識を授けてくれる。
こういう、叔父と甥の無責任だけど愛情あふれる関係というのは、いいね。

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高田崇史「QED~ventus~御霊将門」

QEDシリーズも一応全部読んではいるのだが…いつになったら、奈々とタタルはくっつくの!?
それを期待しちゃいけない話なのか…?

それにしても、巻を追うごとに段々ミステリじゃなくなってきてるなあ。
今回なんて、事件らしい事件は全体のほんの数ページで、あとはひたすら平将門の史跡を訪ねる旅だった。
でも平将門がどんな人物だったのかわかって、なかなか面白かったけど。
着眼点はいつもいいんだよなあ。全く理解できないような題材ではなく、それでいて俗っぽくはないという。
平将門の怨霊話は有名だけど、なぜ怨霊になったのかは全然知らなかった。
まあ作者が将門贔屓に書いている部分もあるが、将門をちょっと見直したよ。
それはそれとして、靖国問題を一挙に解決する方法がある、とタタルが断言していたけど、それは一体どんな方法なのさ。
本編よりもそっちが気になった。
靖国はねえ~…まあいろいろと思うところもあるが、それはまた機会があったらということで。
あんまりここで政治の話はしたくないしなあ。

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春が来た

私の体内時計が今日、春の到来を告げました。
今日から春です!
つかね、私は季節の変わり目になると、鼻炎の発作に襲われるのよ。
んで、今日まさしくその鼻炎に悩まされたというわけで。
毎年毎年「もしかしたら花粉症じゃないか?」と怯え、一度は耳鼻科で花粉症の薬までもらってきてしまったのだが、これはやはり季節のものらしい。
特に症状が激しいのが冬から春にかけてなので、「そろそろ来るかな~」と思って、昨日薬局で鼻炎の薬を買っておいたのだが、今日さっそく役に立った。
昨日買っておいて、本当によかった!
しかし、薬を飲んでから効くまでに時間がかかり、仕方ないの会社でしばらくマスクをしていた。
外でマスクするなんてことはほとんどないので、なんかヘンな感じ。
でも落ち着く。なぜだ。
顔を一部保護しているというのが、こんなに安心なものだとは、ちょっと驚き。
しかし古いタイプのマスクだったので、ずっとしていると段々息苦しくなってきた。
そうか!だから立体タイプのが流行っているのか!
なんかいろいろ学習した一日だった。

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高村薫「照柿」

単行本ではなく文庫版の方。
高村薫は、文庫版だと大幅改稿するのだが、今回は大体のあらすじは変わってなかった。

あらすじ「よいこのえほん てりがき」
ある日、ゆういちろうくんはみほこちゃんという子にあって、すきになってしまいます。でも、みほこちゃんは、ゆういちろうくんではなくて、ゆういちろうくんのおともだちのたつおくんがすきみたい。
ゆういちろうくんとたつおくんは、みほこちゃんをとりあいます。
みほこちゃんの気をひこうと、ゆういちろうくんがいろいろいじわるをしたせいで、たつおくんはとうとう、かんしゃくをおこしてしまいました。
いじわるをしたのはゆういちろうくんなのに、みんなにおこられたのはたつおくん。
ゆういちろうくんは、「こんなことしちゃいけなかった」とはんせいするのでした。
おわり。

まあ超おおざっぱに言うとこんな感じ。
前に読んだときは、やけに合田と元義兄の関係がいちゃいちゃしているように見えて、それは私の脳みそが腐っているせいだとばかり思っていたのだが、今回読み直してもやっぱりいちゃいちゃしているように見えた。
高村薫が確信犯的にやっているとしか思えない。
だってさあ。「手相を見てやる」とかいうのを口実に、手を握ったりしちゃうんだよ?いろいろと心配してくる元義兄のことを「女より厄介だ…」とか思っちゃうんだよ?最後、落ち込んでいる合田に、「そんな十分も会ったことのない女のことなんてさっさと忘れろ」とずばり言っちゃうんだよ?
これはどう見ても、元義兄が激しく合田を愛しているとしか思えんよ。
この二人の関係を「隠微」だと、高村薫もしっかり書いているし。
美保子に一目ぼれする、というのが事件の発端にも関わらず、美保子が全然魅力的じゃないどころか、ものすごく空っぽな女にしか描かれていないんだよね。
前は高村薫が女性を描くのが下手なのかと思っていたのだが、これもわざとだったんだろうなあ。
この話の焦点は、あくまでも対立する二人の男の確執、というところにあるのであって、一人の女に振り回される二人の男、という話では全然ないのだった。
そういえば、初めて読んだときは「三十四歳にもなった男が、こんなにオロオロしていていいものか?」と思ったものだが、今彼らと同年代になってみると、三十四歳って全然大人じゃないんだなと実感している。
オロオロもするよ。

高村薫の次回作には、合田が再び登場するというのをどこかで読んだ気がするのだが、本当だろうか?
年取った合田は見たくない…けど、その後元義兄とどうなったのか、激しく気になる!

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栄養補給

残業続きでストレスが溜まりまくり、思いついて母親と二人で行きつけ(!)のフレンチレストランに行ってきた。
ここ、前にも絶賛した恵比寿のMというフレンチレストランなんだけれども、今回はちょっと…予約が遅かったのがいけなかったんだけど…。
今回、メニュー見て私のアレルギーの出そうな内容ではなさそうだったので安心していたのだが、いざ注文してみると、やっぱり海老を使っているという。
あ~…と思って他のメニューに変えたのだが。
その時店員が、「どれでも他の好きなものをどうぞ」とは言ったけど、さすがにあんまり値段が高そうなのに振り替えてもらうのは悪いかと思ったので、ワンランク下のコースから選んで取り替えてもらったのだが。
なんか、前菜とネタがカブってた…。
全く同じじゃなかったものの、スープ状のものにプディング状の食材があわせてある、という意味では同じ。
それならそうと、先に言ってくれよ…。
なんか損した気分になった。
大体、いつもなら席もちゃんと店内なのに、今回はテラス席で、一応屋内にはあるんだけど、窓際なので隙間風が入ってきて寒かったし。
それもこれも、もっと早く予約をしなかったのがいけないんだけどさ。
店員も、テラス席専用みたいな店員で、店内専用店員ほど気が利いてにこやかではなかった。
思えば、初めてこの店に来てから二年ぐらい経つのだが、当時は土曜のランチでもちょっと心配になるくらい空席が目立っていたというのに、今じゃテラス席を使わないといけないところまで客が増えている。
当然、それに対応するために店員も増やさなくちゃいけなかったんだろうけど、前のフレンドリーな感じの対応が気に入っていたので、今日の店員の態度には不満が残った。
料理の説明もえらい早口だし、語尾の最後にはもう歩き始めているんだもん。
グラスワインを頼んだときだって、こちらが言うまえにどんなワインか説明してくれてたのに、今回はこっちから頼まないと教えてくれなかった。
チーズの盛り合わせだって、ふつうは一品ずつ何のチーズか説明するのがふつうだと思うのだが、何の説明もなし。
たまたま当たった店員が悪かったのだとは思うが、それにしてもなあ…。
あんまり調子に乗ってると、別の店に変えちゃうぞ。
味は文句なく美味しかったですが。

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突発飲み会

昨日、例によって残業できりきりしていたら、いきなり私あてに外線がかかってきた。
「え?なにごと?」と思ったら、先に帰った後輩の子が、「今駅前で飲んでるんですけど、人数が集まらないので、よかったら来ませんか?」だと。
人数あわせかよ。
と思わないでもなかったが、いい加減仕事にうんざりしていたので、その後猛烈な勢いで仕事を終わらせて、飲み屋に駆けつけたのだった。
結局総勢六人という、こじんまりとした会だったが、わりとよく飲む面子だったので、気楽でよかった。
一人、営業の新人くんがいたのだが、かーわいーの。ちょっととっぽい感じで。
「彼女がいなんです…」とちょっと悲しそうだったが、「じゃあ私が!」と言うには、年齢的にも精神的にも遠すぎる…。
だって、十歳年下だもん。そりゃ遠いわな。
日航機事故が記憶にないらしい。「あ、でも9.11なら覚えてます」だって。そんなの、ついおとといぐらいの話だろ。
でもよく考えたら、私らにしてみればついこの間の出来事だが、新卒の彼にしてみれば、中学か高校ぐらいのときの話なんだよね。
いろいろジェネレーションギャップを感じた飲み会だった。

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恩田陸「中庭の出来事」

恩田陸の作品は、ものすごーく世界観を作りこんでいるのと、かなり現実味のある話と、2パターンあるのだが、今回のは世界観つくりこみこみだった。

あらすじを説明するのが非常に難しいのだが、マトリューシカ人形だと思ったら、メビウスの輪だった、てな感じ?
読んでいる途中で段々頭が混乱してきて、「一体どうやって収拾つけるつもりだ?」と不安になるのだが、まあ無事にまるく(?)収まった。
恩田陸って、なんというか、アイデアの元がわかりやすいというか、きっとどこかの中庭を見ていてこの話を思いついたんだろうなあと、容易に想像できてしまうところがある。
「こんな話を知ってる?」とか「こういうことがあった」とかいって作中で語られるエピソードって、どっかで聞いたことのある話ばっかりだし。
そうやって元ネタがわかりやすいというのが、よく言えば親しみやすさにつながるし、悪く言えば底の浅さにつながると思う。
決して知ったかぶりしたり、分不相応なことを扱ったりしないというのは好感が持てるが、もう一皮むけてもいいかなあという気がしないでもない。
今回の話も、ミステリとしての仕立てはなかなか面白かったが、作中作の台本の部分はちょっといただけない。
なんか、実際に上演されたとしても面白くなさそうな話なんだ、これが。
角田光代のあとに読んだせいかもしれないけど、「~わよ」「~よね」といった、女性特有の語尾の乱用もちょっと気になった。
まあ芝居仕立てということなので、わざとやってる部分もあるだろうけど。
あんまり自然じゃないよね。

などといろいろ文句をつけたが、恩田陸は好きなので!
愛のムチです…。

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忙殺

忙しさに殺されると書いて、忙殺。
なんだかよ~仕事が忙しいんだよ~。
例年なら、一月二月は仕事が緩めだったはずなのに、ここ一週間は思いっきり修羅場。
仕事の段取りがうまくいかない。
いろいろ押せ押せになってしまって、にっちもさっちも。
そんなに急がなくてもいいはずなんだけどさあ。今から「アリとキリギリス」のアリのように貯金しとかないと、夏ごろになったときにかなりヤバい事態になっちゃうんだよな。
でも、今週と来週を乗り切れば、数少ない私の楽しみである、ホテル泊が待っているのだ!
いやっほう!
今度のホテルはどこでしょう。
行った時に教えます。

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北村薫「紙魚家崩壊」

北村薫がまだ覆面作家だったころ、私は「この作者は絶対に女だ!」と確信していた。
だが、冷静になってみると「私シリーズ」の「私」みたいに純粋な女の子なんて、この世に存在しているわけがなかった。
そういうドリームが入っている時点で、女性作家というのはありえなかったんだよね。
見る目がない私。

そんなこんなで、今回は珍しく連作じゃない短編集。
初出を見ると、相当古いものばかりだったので驚いた。
確かに作品の完成度からすると、いまひとつぱっとしないものもあるが、いろいろと趣向が変わっていて、これはこれで面白かった。
ただ、一つ一つの作風があまりにも違うので、読んでいてちょっと疲れた部分もある。
特に「溶けていく」と「俺の席」。疲れた体にはキツいわ。
「新釈おとぎばなし」は前半なかなか面白かったが、後半に「カチカチ山」のアレンジをしたのはベタすぎではなかろうか。
一番好きなのは「白い朝」かな。なんてことはない短編なんだけど、なんかホッとできる話だった。

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角田光代「ドラママチ」

ちえぞうさんがイチオシだったので読んでみたのだが、ああ…まあ…こんなもんでしょうか。

なんというか、とにかく文章はうまい人だと思う。そこらへんに文句をつける気はない。
のだが、やっぱり読んでいていや~な気分になるんだよね。
自分の物真似をされて、喜ぶ人がいますか?いないよね?それと同じ。
自分そのままの姿をこうやって見せ付けられると、リアルすぎて辛いんだよ。
ここの登場人物たちは、みんな何かを「待って」いる。
というのも、要するに現状に満足していないということなんだけど。
その現状だって、結局は自分が選択したものに違いないはずなのに、それぞれの往生際の悪さというのが、ほんとに読んで腹立つ。
気持がわかるだけに、面白くない。
あ~もっとスカっとした話が読みたいよ。

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ひな人形

今日、家に帰ってきたら、いきなりひな人形が飾られていた。
しかも、お内裏様とお雛様の二人だけ。
うちのひな人形は結構小さくて、ガラスケースの中に飾るようになっているのだが、むき出しのままだった。
ここ数年は、いっつもこの二人だけだなあ…。
まあ母親が出してくれているので、文句はいえないが。
あとは三人官女と五人囃しかいない、うちのひな人形。
昔は、七段飾りとかにあこがれたものだが、今になってみると邪魔でしょうがないよなあ。
出すのも大変だし。
うちぐらいので十分だ。
しかし、さすがにもう三十年以上も経つので、布がボロボロになって中身の木屑みたいなのがこぼれている。あたりが粉だらけ。
かわいそうだけど修理に出すほどのものでもないし、かと言って処分はしたくないし。
結構扱いに困るのだった。

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急展開

つっても、プライベートではなくて仕事上なんだけど。
一時期、私の地位が危ぶまれていて、それでストレスを感じて胃痛に悩まされていたりしたわけだが、私の後釜最有力候補の後輩が、なんと異動することに!
なんか、私に都合がよすぎる展開で怖いわ…。
別に彼女がなにかしたわけではなく、うちの部で恒例になっている、定期的な民族大異動なわけだが。
それにしても、まさか彼女が異動になるとはなあ…。
これで個人的には多少風通しがよくなったわけだが。
同じ部内への異動なので、仕事上のかかわりが全くなくなったわけではないにしろ、精神的にはずいぶん楽になると思う。
あ~やれやれ。
でも、その異動にあわせて、私にも別の仕事の担当が振られることになって、ちょっと複雑。
それは今やっている仕事はやめて、そちらの仕事にかかれということ?それとも両方やれということ?
そこらへんをはっきり聞かなかったのだが、もうどっちでもいいよ。というのが本音。
新しい仕事の方が重要度は低いものの、負担は全然軽いので、もうそっちの方にかかりきりになってもいい感じ。
今の仕事でキリキリするのはもうイヤだ。
あ~社会人は辛いのう…。

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ニホンアカデミイ

なんでこんな安っぽいの?安っぽいの?ぽいじゃなくて、本当に安いんだな。
「日本アカデミー賞」ってさあ、もうやめたら?放送するの。
いいじゃん。受賞式だけやれば。ブルーリボンとかみたく。
いっくらなんでもひどすぎわあ。
南海キャンディーズは嫌いじゃないけどさあ。なんで山ちゃんがインタビュアーなわけ?
インタビューされる側が気の毒だろ。
あと天の声が、くりいむしちゅーの上田と小池栄子って。どんな組み合わせだよ。
アレだな。日本テレビのお偉いさんが「いまお笑いブームなんだろ?誰か人気の芸人を呼べば視聴率が稼げるんじゃないか?」とか言い出したに決まってる。
そんで逆らえない部下がいろいろ打診した結果、あの人選になったと。
ふつうの神経の芸人だったら、インタビュアーなんて辞退するよな。同じ舞台に立つのはおこがましいとかって。
山ちゃんが無神経だとは言わないが、もうちょっと俳優さんに気を遣った人選をしろよ!
司会もさあ。吉永小百合って、ベタすぎだろ。滑舌超わるいし。
助演男優賞で「武士の一分」の徳平じいさんが無事に受賞したのを見届けて、あとは2ちゃんで結果を知った。
番組が直視できなくて。
本当に、年々ひどくなっていくよなあ。日本アカデミー賞は。
昔はもうちょっとそれなりにハクがあったような気がするんだけどなあ。よく家族で誰が受賞するか予想をたてたりしたし。
もう今じゃ予想どころか、番組を見るのもイヤ。
アカデミー賞受賞した人は本当にうれしいのかなあ。
あ、徳平じいさんは本当に喜んでたみたいなのでよかったけど。

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佐藤多佳子「一瞬の風になれ」

三浦しをんの「風が強く吹いている」と、ネタもタイトルもかぶっているわけだが、不幸な偶然以外のなにものでもない。
どちらも力作だが、好みから言うと三浦しをんかなあ。

サッカーの天才である兄にコンプレックスを抱き、サッカーから陸上に転向した新二と、天才的なスプリンターと言われながらも、中学で陸上をやめていた連。
この二人が、陸上では無名の高校で、切磋琢磨しながら成長していく、というお話。
全三巻というと一大巨編みたいだが、内容はわりと軽めなので、全然苦痛ではなかった。むしろ物足りないくらい。
一巻では、二人ともまだまだ未熟だったので、特に連に対してはあまりいい印象をもてなかったのだが、二年、三年と成長するにつれて、段々魅力的になってくる。そこの描き方が自然で、とてもうまいと思った。
女性作家が男子の一人称で小説を書くと、なんかあざとさが目につくのだが、全然そういう感じはしなかった。陸上で青春して、初恋でオロオロして、兄の存在に悩んで、という新二の心情がごく自然に胸に入ってくる。
しかし、やっぱりストーリーが長くなると、「どこで終わらせるか」というのが非常に難しい問題で。
私はこの終わり方はかなり唐突だと感じたのだが、どうだろうか。
もう一歩手前か、あるいはずっと未来のエピローグかで終わるかと思っていたので、この部分で切るというのは予想外。
別にこれはこれで悪くはないのだが、それまでをじっくり描いているだけに、食い足りなさが残るかも。
でも、やっぱり陸上っていいねえ。
これを読んでいて、かつて小学校(…)でリレーの選手だった時代を思い出した。小学校の頃は足が速かったのさ。
でも、六年生の最後のリレーで、周りに追いつけなくて、「ああ…ダメだあ…」と気力が萎えていく感じが忘れられない。これ以上ないくらいに必死に走っているのだが、なんか泳いでいるみたいに、スピードにつながっていかない感じ。
だから、新二がレースの最中にいろいろ焦っている様子が、ものすごくよくわかった。
たかだか小学校のリレー程度の私ですらこれなんだから、本当に陸上をやっていた人には、たまらない本だと思う。

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コニー・ウィリス「最後のウィネベーゴ」

コニー・ウィリスの「珠玉の」短編集ということだが、私は長編の方が好きだなあ。

この人は、なんというか、話の核心にはなかなか触れずに、その周囲で空騒ぎしている人々を描く、という手法をよくやるのだが、本書収録の「タイムアウト」と「スパイス・ポグロム」はまさにそのパターン。
バタバタしたコメディSFが好きな人には面白いんだと思うが、私はちょっとこのパターンは苦手かも。
で、表題作の「最後のウィネベーゴ」は、伝染病で犬が死に絶えた世界を描いていて、ちょっと感傷的。とはいえ、例によって状況説明一切なしなので、一回目では意味がよくわからず、二回読んでようやく全体像が見えてきたというていたらく。
一番面白かったのは「女王様でも」。これ、めちゃくちゃ実感をもって理解できる!
女性たちが画期的な薬によって、生理の苦痛から逃れられている近未来。サイクリストと呼ばれる女性たちが、生理の復権のために活動している。
人と違ったことをやりたがる娘が、そのサイクリストになるというのを聞き、一族の女性たちがそれを止めるべく勢ぞろいする、というお話。
これ、男性には理解しがたいと思うけど、本当にいらんのよ。生理って。
川原泉の「銀のロマンティック…わはは」で、主人公の更紗がパートナーに向かって、「そんならお前も(生理に)なってみろ。一年ぶんくらいならタダでやるぞ」というシーンがある。
更紗の気持が痛いほどわかるよ!ほんとに、一年といわず、五年ぶんくらいなら、一回につき千円ぐらい出してもいいから、誰かに引き取って欲しい。
子供を産むためには必要な現象だとは言え、なんでお腹が痛くなるわけ?腰がだるくなるわけ?PMS(月経前症候群)なんつーものがあるわけ?
理解できんよ!
しかし、これに登場する薬に近いものはすでに発明されているらしい(あとがきより)。副作用やらなにやらがいろいろあって、なかなか普及していないらしいが。
まったく副作用がなく、苦痛もなくなるという薬が発明されたら、それこそノーベル賞ものだね。

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うそ日記

今朝は、タイマーで自動的にシャッターが上がる窓から、天蓋付きベッドの覆いを通して射してくる、柔らかな日の光で目覚めた。
時間は午前八時。ちょっぴり寝坊だけど、昨日彼との電話が長引いて夜更かししちゃったので、まあいいかしら。
白地にバラの刺繍が散らしてあるシーツから身を起こして背伸びをすると、やっと目が覚めた。
枕元に置いてあるベルをチリリと鳴らすと、執事の御手洗が音も立てずに部屋に入ってくる。
「おはようございます、お嬢様」
「おはよう、御手洗」
「ご朝食はテラスでなさいますか?今日はいい陽気でございますよ」
「そうね。そうしようかしら」
スリッパに足を入れて、窓際へ歩み寄る。確かに今日はいい天気。
「卵はスクランブルエッグにして。ジュースはブラッドオレンジ。コーヒーはやめて、カフェオレにするわ。あとはいつものね」
「かしこまりました」
御手洗が下がるのを見届けてから、ネグリジェを脱ぎ捨てて、ウォークインクローゼットで今日の服を吟味する。
午前中はウェルシュ・コーギーのミルクを散歩に連れて行くから、セーターにジーンズでいいわね。昼食は行き着けのフレンチでランチを食べたいから、また着替えればいいわ。
服を着替えて部屋を出ると、待ちかねたようにミルクが足元にまとわりついてくる。
「おはよう、ミルク」
頭をなでてやると、ミルクは嬉しそうに舌を出した。しっぽを振りたくても、コーギーにはしっぽがないのだ。
そのままミルクを連れてテラスへと回ると、白いテーブルの上には、すでにイングリッシュ・ブレックファストが用意されている。
さっき御手洗に言いつけたものと、いつもの焼きたてのクロワッサン、かりかりのベーコン、ハーブ入りのソーセージ、それからブルーベリージャムとプレーンヨーグルトも。
う~ん、いい匂い。やっぱり朝食はこれでなくちゃね。


なんつって。
疲れているのに何を一生懸命書いているのだ、私は…。
この間見た本で、「うその日記を書け」というアドバイスがあったのよ。
「うその日記には隠れた願望が表れる」とかなんとか。
たしかに、うそ日記は願望っつーよりも妄想だらけだな、こりゃ。
こんな生活してみてーよ。というか、誰だよ御手洗って。
でも書いてて結構楽しいので、気が向いたらまた続き書きます。

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疲れたニャー!(猫ひろし風)

三連休で養われた英気が、たった一日の出社でみるみるうちに消費しつくされた。
なんてこった。
またパソコンのことで、帰り際にドタバタして、帰り支度をしてから一時間も残業する羽目に。
電算の人に「もうちょっと勉強しろ」といわれて、プチ逆ギレ。
ACCESSのことなんて知らねえっつうの。
私らはSEでもなんでもないんだから。通常業務の範囲を完全に逸脱してますから。
…と反論するも虚し。
誰だよ、パソコンなんて発明したやつは。
入社した当時はさあ、一台のMACをみんなで共有して、ネットにアクセスするのも恐る恐る、データを保存するのに何十分もかかる、そんな牧歌的な時代だったというのに。
今じゃ自分でプログラムぐらい組め、って世界だからな。
たった十年でこの変化はすごすぎないか?
予言しておくが、あと十年したらたぶん、いまのSEの仕事はたぶんなくなる。
パソコンがSEを必要としないまでに進化するか、もしくは今現在のSEの知識では追いつけないところまで到達しているか、どっちか。

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寿への道 4

前回までのお話。
書くのが面倒くさいので、知りたい人は過去の日記を見てください。

つーわけで、段々手抜きになるこのコーナー。いつのまにかコーナー化してるが。
悩むわ~。どうしよ~。
とりあえず、私の中で考えたのは、OとかZとかの結婚情報所にはそれなりのお金と覚悟が必要なので、もうちょっと心の準備が欲しい。
とりあえず、Yで三ヶ月だけ様子を見てみて、「これは意味ない」と判断できたら、本当にそっちに頼ろうかと。
どですか?

それにしても、なんでこんなに出会いがないのかね~。
というか、世間一般の人は一体どこで出会ってるんだろ。
私の会社では「学生時代から付き合ってた」「社内結婚」「友達の紹介で」というこの三つのパターンしか存在しない。
それっぽいお見合い関係で知り合った、という話は聞いたことがない。
もし本当にそうだとしても、本人が隠しているという可能性はあるが。
それにしても、社内結婚の確率がやけに高いんだよね。勇気あるなあ。
私だったら、「もしも離婚することになったら」とか「相手の社内評価が自分が思っているよりも低かったら」とかいろいろ考えると、それだけは避けたい気がするが。
でもそうやって出会いの可能性を自ら狭めているのが、今日の窮状の一つの原因になっているわけなんだよな。
でも会社関係だけはイヤだ。
私がひそかに恐れているのは、Yで写真を出してしまった場合、うちの会社の誰かがやっぱり登録していて私のことを発見されてしまうのではないかということ。
なんか、ありえなくもない感じが怖い。

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古本を売りに

いつもの会社近くのイタリアンで昼食→古本屋に本を売りに→そこでの儲けでふつうの本屋で新刊を買う→漫画喫茶で漫画を読む、というゴールデンコース。

漫画喫茶は時間を忘れるわあ。
弟ブログでプッシュされてた「君に届け」というのと、あずまきよひこの「あずまんが大王」を読む。
前者はマーガレット系の少女マンガなんだが、なんかこんなの久しぶりに読んだよ…。つか、弟がなぜこんな少女チックなマンガを読むのか理解不能。でもまあ、主人公が卑屈な感じで悪くはない。
後者はふつうに面白かった。四コマまんがなんだけど、かなり笑えます。「よつばと!」はほのぼのだが、こっちは完全なギャグマンガだった。
あ、伊藤理佐の「おいピータン!」も読もうと思ってたのに、忘れてた…。今度読も。

しっかし、今日の古本屋はやけに混んでてびっくりした。
レジの行列が地平線の彼方まで続いてたもん。
買取も、担当が厳しめの女の人で、「状態の関係で○○円になります」とかビシビシ言われた。状態ってさあ…数年前の本が買ったときと同じ状態のわけがないじゃん。折れたり汚れたりしてるわけじゃなくて、自然劣化なんだから勘弁してよ…。
他の古本屋に変えようかなあ。

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寿への道 3

前回までのお話。
某結婚相談所(正しくは結婚情報仲介所)OとZに資料請求したものの、あまりの押しの強さとその登録料の高さにビビッたロザリー。
世の中での評価を探るべく、2ちゃんねるの海を彷徨うのだった。

いつのまにか連載になってるが。
そんでまあ、2ちゃんで調べる私もどうかと思うが、忌憚のない意見が知りたかったので、OとZに関するスレッドを見てみた。
しかし、Zはひたすら「私は結構うまく行きました!」「関係者乙!ここはろくなもんじゃねえぞ」の応酬。どっちがホントなんだ。
Oの方は情報を仕入れることすらできなかった。なんかちょっと…な人が自分のワールドを繰り広げていた。
ま、そんなもんさ。
それで再びネットの海を彷徨ったのだが、たまたま見かけたお見合いサイトYが、いま登録料無料キャンペーン中だった。
ふつうならそれなりの金額(とは言えOとZの十分の一くらいだが)を取られるのに、無料ならやってみっか!
ということで、早速登録しておいた。
お見合いサイトはすでに経験があるので、それほど抵抗はなく。
ただ、今までやってたところは本人証明が不要なところだったのだが、今回は必要だということで、それの手続きがちと面倒くさい。
それに写真も出さなくちゃいけない雰囲気。出さなくてもいいかなあ。
顔に自信がないっつー以前に、個人情報として不安があるんだよな。
まあ様子見て。

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「生協の白石さん」

金曜日は、R25を読まなくちゃいけないので(うちの最寄り駅は金曜日に置いてある)、こういう内容薄めな本がちょうどいいのだ。
めちゃくちゃ今さらな本だけど。

でも、思っていたよりもさらに内容が薄いなあ。
回答は確かにユニークかつ真摯で、なかなか好感が持てるけど、なんというか、生協の一職員という立場を逸脱しない範囲の回答なので、おとなしすぎる。
こういう「回答本」なら、東京タワーのキャラクター「ノッポン」の本がめちゃくちゃ面白かった。本屋で立ち読みしただけだけど。
だって、東京タワーのノッポンが、「お昼には何を食べましたか?」という質問に「社食のA定」とか答えてんだもん。
そんなおふざけが許されるのか、東京タワーは?と思った。
生協はそこまでのおふざけは許されない…というよりも、白石さんの性格上、「これ以上はふざけられない」という境界線がはっきりしているので、それが物足りなさの原因になっている。
でもまあ、物足りないなりに、なんか清々しさを感じた一冊だった。
それにしても、私が通ってた大学の生協に、こんな一言コーナーみたいなのはなかった気がするが…。

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寿への道 2

前回までのお話。
結婚相談所OとZという、二つのサイトにアクセスし資料請求をしたロザリー。
Oからは携帯に二度も留守録が入っており、やや腰が引けたロザリーだったのだが…。

今日、両方から資料が届いていた。
Oの方の留守録のメッセージは「住所を確認させていただきたい」という内容だったのだが、結局電話にでなくてもちゃんと送られてきた。
これって要するに、電話に出ちゃうとセールストークで契約までもっていかれちゃうってことなんだろうな。
Zの方は、なんと手書きの手紙入り。こういう細かいケアで売り込もうという作戦か。
どっちがいいんだろう…。
一年目だけの値段で考えると、Zの方が断然安い。二年だととんとんかな。
やるとしても、多分一年ぐらいだと思うので、やるならZかな。
でも、一番重要なのは「会員数」だと思うんだよね。出会いの可能性は多いほどいい。
でも、たぶんどっちも多少サバを読んでいるはずなので、数字を鵜呑みにはできない。
うああ~悩むう~。

ところで、Oの方の資料には、私自身のパーソナリティ診断というのがついていて、それが結構当たってたので笑った。
以下、抜粋。

「あなたは、周囲を明るくする長所と、常に上を目指して努力する勤勉さを持った人ですが、人を見下げるという一面もあります。何でも自分でやろうとします。
友人や身内にとって頼りになる人ですが、人のことで悩み事を抱えることが多そうです。人間的には大きくて、大志を抱いたり、野望を持ってますが、内弁慶なところがあるでしょう。おおざっぱな面があり、お金の無駄遣いには気をつけたほうがいいでしょう。」

…人を見下げるという一面…確かにあるな…。
あと、内弁慶とかね。金の無駄遣いはしないけど、おおざっぱなところはかなりある。
上に書かなかった部分はあんまり当たってなかったけど、あんだけのアンケートでよくもまあここまで分析するよ。
サンプルとして、一人だけマッチする人の釣書みたいなのがついていたが、その人は結構いいかも。身長185センチというところがいい。←身長だけかい…。
ま、Oと契約するかはわからんが。

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寿への道

ちえぞうさんからのアドバイスもあり、OとZという結婚相談所にネットで資料請求してみた。
まあとりあえず、情報収集からはじめようかと思って。
そしたら、今日いきなりOから携帯に電話がかかってきてた!留守録にメッセージが残されてた!
捕まえた獲物は逃がさない…そんな気迫を感じたよ…。ちょっとコワ。
明日もまた連絡が来たらどうしよう。
すでに腰が引けてるんだけど。
まあ首尾よくご契約、となった暁にはここでご報告させていただきます。
そんな日が来るかどうかはわからんが。

しかし今日、「私はホントに結婚できるのか?」な出来事が。
会社のトイレに入ったとき、なんだか妙に顔がテカってることに気付いた。
あっれー?と思ってよく見たら、今日ファンデ塗り忘れてた…。
…ま、塗っても塗ってなくても、大して変わらない顔なんだけどさ。
三十半ばの女として、これってどうよ?
ちと自己嫌悪に陥った。

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垣根涼介「真夏の島に咲く花は」

垣根涼介はなんだかんだ言って、たぶん全部読んでいる。その中では、今回の話はわりと大人しめな方だと思う。
私が今までに行ったことのある、数少ない海外の一つ、フィジーが舞台のお話。

フィジーに帰化した日系人のヨシ、彼の幼馴染のチョネ、ヨシの恋人でインド系のサティー、そしてチョネの恋人でワーキングホリデーでフィジーに来ている茜。
この四人が、フィジーで起きたクーデターをきっかけに、それまでの生活を見失ってしまう。
これ、どこまで本当かわからないのだが、確かにフィジーでクーデターみたいなの、あったよね。ちゃんと調べないとわからんのだが。
私が行ったときのフィジーは、とにかくのんびり、まったり、青い空がきれいで、海も青くて、砂浜は白くて、みんな歌ってて、とにかく楽しかった思い出しかない。
そんな中で忘れられないエピソードがある。
ホテルからちょっと離れた街にお土産を買いに行った帰り、ホテルのバスに乗っているのは私と友人二人だけだった。
私はうしろの方でぐーぐー寝ていたのだが、友人は運転手のおじさんといろいろ話をしていたらしい。
どんな話をしてたの?と聞くと、「フィジーはとてもいい国。だけどとてもPOORね」と、おじさんは語っていたそうだ。
それを聞いて、なんかどんよりした気持ちになった。
所詮、海外旅行でやってきた外国人には、フィジーの本当の姿はわからない。
この作者も、そこらへんの葛藤を描こうとしている。
フィジーに対して愛着はあるのだが、フィジーのすべてを肯定できるわけではないというジレンマ。
それだけに、最後の着地点がやや甘いというか、他の作品に比べるとインパクトに欠けるきらいはある。手ぬるいというか。
やはり、それほど残酷な結末にはできなかったんだろうなあ。
でも、本当にフィジーはいいところだった。また行きたい。

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母の愚痴

めずらしく、うちの母親が愚痴をもらした。
母親は、近所の仲良し四人組で、週に一回集まってお茶したりおしゃべりしたりしているのだが、今日はなんかちょっと言われたらしい。
そもそも、うちの母親は脳出血をやっていてふつうの人と頭の回転が違っている部分がある。
以前はお友達もそういう部分に気を使ってくれていたのだろうが、最近はややおざなりで、けっこう「配慮が足りない」みたいに言われることがあるらしい。
今日も、待ち合わせの場所(と言ってもうちのまん前)に時間通りに来なかった、というのでちょっと非難された、と落ち込んでいた。
う~ん…うちの母親の場合、時間の観念が欠落しているというのが症状の一つなので、待ち合わせの場所に時間通りに行くなんて芸当、できたためしがないのだった。
だからそれで非難されるのはちょっと気の毒なのだが…。

私「だからさあ、週に一回は会いすぎだって」
母「え?だってもう週一回って決まっちゃってるもん。急にはやめられないでしょ」
私「でもさ、毎週会ってるから思いやりがなくなるんだって。私だって、お母さんと会うのが月に一回だけだったら、もっと優しくできるもん」
母「あ~…そう?そういうもん?」
私「そういうもんです」

というわけでね。
せめて隔週にしろ、とアドバイスしたのだが、どうなることやら。
しかしこの人らは、本当に仲がいいのかね…?
話を聞いていると、しょっちゅうやりあってるみたいなんだけど。
お互いいい大人なんだから、思ったことズバズバ言うのはやめましょうよ。

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ダン・ブラウン「ダ・ヴィンチ・コード」

正直、これのネタはとっくに知ってたわけだが、それを割り引いても、「あれ?」という感じが否めない。
以下、ネタバレ含みますのでご注意ください。


いわずと知れた問題作。
読む前まで、例の「キリストにはマグダラのマリアとの間に子供がいた!」というネタがクライマックスになるのだとばかり思っていたのだが、それは単なる通過点に過ぎず、結局のところ、この本のテーマは「聖杯探し」なのだった。
というかさ、キリストの子孫説って、この本が最初ではないんでないの。
今さらそんなに大騒ぎするほどのことじゃない、というスタンスを感じるんだけど。
ふつうなら、「そこらのミステリー作家が書いた根も葉もない話」ということで片付けられるはずなのに、キリスト教関係者が大騒ぎするから、かえって信憑性を増してしまったという気がする。
大体、この本よりも「天使と悪魔」の方が作品の完成度としては上だと思う。あっちの方が登場人物の造形が丁寧だったし。
「ダ・ヴィンチ・コード」は、そのタイトル通り、隠された暗号探しがメインなので、ひたすら暗号・暗号・暗号の嵐。
しかもその暗号がさあ…ちょっとお粗末じゃないか?
正直、パスワードに孫娘の名前なんて真っ先に試すだろ!あとニュートンときたらリンゴ!ヒント必要なし!
というわけで、なぜこれがそんなにブームになったのか、正直理解に苦しむのだった。
まあ結局は、人間としてのキリスト像に、みんなヒステリックになっちゃっただけなんだろうな。
でもさあ。冷静に考えれば、聖母マリアが処女なわけないだろ。別に処女である必要性もないじゃん。
あと、キリスト=神という図式も、私にとっては疑問だったんだよね。後世の人間が都合よく作り出した話、という方がよほどしっくりくる。
とまあ、宗教が絡むと戦争になるくらいだから、無心論者がいろいろ言っちゃいけないのかもしれないけど。
私は「天使と悪魔」の方が好きだ。

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テレビの話

最近、「笑点」が結構面白い。
というか、今まで円楽が司会だったのがすごくイヤだったので、全然見たことがなかった。
円楽はなあ~。昔、駅で本人を目撃したことがあって。
その時はなにやらものすごく急いでいて、それはいいんだけど、駅の階段のど真ん中を、大勢の人が上っていく中、弟子に道を空けさせて逆行して下りてきた。
それって、人間としてどうよ?
そんなことがあったせいで、円楽が好きではなかった。
円楽の落語も一度だけ見たことがあるのだが、その時はまだ脳梗塞は発症していなかったのに、すでにろれつが怪しい感じで、もちろんトリだったのだが、その日の演目で一番面白くなかった。
あの人、実はあんまり落語家に向いていないんじゃないかなあ。
それでまあ、「笑点」の司会が歌丸に代わったわけだが、なんか見違えるようにテンポがよくなった。みんなも心置きなく司会にツッコんだりして、和気藹々としている感じ。
歌丸は大昔から「死にそう」ネタでからかわれていたけど、円楽よりも若いのか?
昔から全然変わらないので、かえって年齢がよくわからんな。

打って変わって、土曜日のテレビ番組の話。
なんか難病の子供たちを取材したドキュメンタリー番組。
こういうのは本当はいけないんだろうけど、あれを見て、「会社のささいなことでこんなに落ち込んでいる私って…」と反省した。
ああやって一生懸命がんばっている子供らに比べると、私なんて贅沢ばっかり言っているいやなヤツなんだよなあ。
ほんと、ここんとこ落ち込んでいたのだが、ちょっと人生を考え直した。
それにしても、白血病で死んじゃった子供は、本当にもう…。母親と二人で号泣した。
絶食状態が三ヶ月も続いて、母親に「食べさせろお…食べさせろお…」と必死に訴えているの。「ワンワンが食べてるのでもいいから食べたいよう」とか言ってるの。
あ~たまらんな。
赤の他人の私ですらこうなんだから、親の気持ちは察するにあまりある。
切ないなあ。

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ネズミー戦略

昨日と今日は、なんだか疲れてダラーと過ごしてしまった。
いかんいかん。
来週も三連休だけど、もうちょっと有意義に過ごそう。

ところで、ネズミーシーの続きだが。
まあ五周年になってからこんな話をするのも今さらとは思うけど、書きたいので書く。

ランドに比べて、シーは断然園内の交通が便利。
園内を半周できる船には、全部で四回ぐらい乗った。アトラクションとしてではなく、移動手段としてものすごく便利だったのだ。
だから、移動時間が短縮できて、ファストパスもかなり有効活用できた。
ランドだと、移動時間もろもろを考えると、ファストパスもなかなかうまく使いこなせなかったのだが、今回は空いていたということを除いても、かなりうまく時間を使えたと思う。
やっぱりランドを反省して、いろいろと改善してるんだろうなあ。
ただ、シーは敷地面積が狭い(海の部分がかなりを占めている)ので、やや物足りなさはあるかも。
しかし、あの海の部分はショーをやるスペースの確保という点で大きな意味がある。ランドだと、いちいちショーのためのスペースを空けるのに人員整理が必要だけど、それがないというのは大きいと思う。
あと、割りと地下にもぐる系のアトラクションが多く、場所がわかりにくいというのもあった。
トイレも探すのが一苦労だったし。
大人向けをコンセプトにしているせいか、サイン(標示)がわかりにくいのも気になる。英語で「EXIT ONLY」とか書かれても、三割ぐらいの客にはたぶんわかってない。
レストランが多いのは驚いた。ランドはどこに行っても行列だらけだったけど、シーではそれがほとんどなかったし。
心残りは、船の中でのディナーが実現できなかったこと。
強引にあの豪華ディナーに持って行こうと目論んでいたのだが、閉園が八時と早かったので断念。結局イクスピアリのどうでもいい店でパスタを食べた。
まあ二月の平日だからしょうがないけど、閉園時間はもうちょっと延長して欲しかったなあ。
でも、八時までとは言いながら、実際に客がいなくなるのは九時ぐらいだろうし、仕方ないか。

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ネズミーシー

行ってきました。生まれて初めて、ネズミーシーに。
まあ誰と行ったかは聞かないで欲しい。←って誰に言ってるのか不明だが。
しっかし、二月の平日サイコー!
この醍醐味を知っちゃうと、他の日に行く気がしねえな。

一応朝一に並んだのだが、チケットを買うので結構待たされた。
でも、この日待たされたのはここと、もう一つのアトラクションくらい。
平日なのに、明らかに厨らしき連中がうろちょろしているのは目障りだったが、全体的にはものすごく空いていた。
待ち時間ゼロというのがザラだったもん。
興味のない人にはアレだが、備忘録として、詳細を残しておく。
まずはエレクトリックレールウェイに乗って、それから一番近くにあるストームライダーに。
ほとんど並ばずに入れた。しかも、画面に対してど真ん中の席。
それから歩いてロストリバーデルタに行き、レイジングスピリッツのファストパスをとった。このファストパスっていうのは、本当にいい制度だよね。誰が考えたんだろ。
それからマジックランプシアターへ。本当の役者が演じていたのでちょっとびっくり。まだ朝早かったからテンションも高め(?)だったけど、あれ一日中やってんだろうか。他人事ながら心配になる。
それからヴォルケイニア・レストランで、早めのお昼。牛肉の煮込みごはんとマンゴープリンを食べた。値段が高めだったが、まあまあ美味だった。
それからロストリバーデルタに戻って、今度はインディ・ジョーンズのファストパスをとり、スチーマーラインに二回のって、園内を一周して戻ってきた。そうしたらちょうどレイジング・スピリッツの時間に。
これがネズミー初の回転ジェットコスーターということなのだが、すごかった。ジェットコースーター自体久しぶりだったので、ちょっと心臓にきた。しかも、一番前の席!この時から、なぜか座席についてはツキまくっていた。
それから、カルーセルに乗ったり、フライングフィッシュコースターに乗ったりしているうちに、ショーの時間に。
今やっているのは「レジェンド・オブ・ミシカ」というので、なんか敵(?)にリズムを奪われてしまったときに、ネズミー一族がやってきて愛と勇気でリズムを取り戻す、みたいな話。ちょうど座った場所の目の前に、ネズミーのメスがやってきて踊りまくっていた。出し物もすごかったが、水上バイクに乗った人が揚げた凧に一番驚いた。すごいんだもん。
風が強かったので、一部変更があるかも…という話で、実際変更されていたのかどうかはわからなかったが、あれだけやれば十分だと思う。
そんでまた戻ってインディ・ジョーンズに乗る。想像してたのとちょっと違って、カリブの海賊みたいだったけど、ハリソン・フォードの若い頃が見られたので満足。
それからアクアトピアという、水の上のコーヒーカップみたいなやつに乗り、それから海底二万マイルという、水の中(擬似)を探検するというアトラクションにも乗る。どちらも待ち時間はほとんどなし。
それからファストパスをとってあったセンター・オブ・ジ・アースに。これも一番前の席!最後の落下はレイジング・スピリッツ並みの急降下だったので、心臓にきた。
あと時間つぶしにスカットルのスクーターに乗って、午前中風のせいで休止になっていたゴンドラに並んだ。
四十分待ちという、この日一番長く並んだのはこのゴンドラだったのだが、途中ショーの準備のせいで中断されていて、再開された最初の舟に乗り込んだ。そうしたら、海の上ではショーの真っ最中で、なんと出待ちのネズミーたちをばっちり目撃できた。
こういう仕込みにぬかりのないネズミーたちは、私たちの舟を見つけるとすかさず手を振る。私たちも「この舟にだけ手を振ってくれている!」と喜び、テンションが一気に高まった。あれは、本当にタイミングの問題なので、ツイているとしかいいようがない。四十分待った甲斐があった。
ゴンドラに乗ったことのある人はわかると思うが、途中「願いが叶う橋」とかいうのの下を通り、そこでお願いをすると叶う(らしい)というので、私は目をつぶって「今年こそ(ここにいる人以外の)いい人と出会えますように!」と祈ったのだった。正直、鬼です。
それから閉演までわずかに時間があったので、レイジング・スピリッツにもう一回乗ろうとしたら、途中で故障のためにストップ。この日、唯一ツイていなかった出来事だった。でも、いきなり照明が全部点く(普段は薄暗い)瞬間を見られたので、貴重な体験だったかも。
そんで仕方なく、インディにもう一回乗って、シーをあとにした。
あ~楽しかった。
おかげで、仕事の憂さを晴らせたよ!
たぶん、この日ツキまくっていたのは、仕事でいやな思いをした、そのご褒美なんだな。
このツキが後で災いになって返ってくるとは思いたくない…。

ところで…。
帰り際に、お土産といっしょにネズミーショップで買った600円のチョコを「いつもご馳走になってるお礼」と渡したら、異様に喜ばれちゃったんだけど…。失敗したか…?

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荻原浩「明日の記憶」

これも今さら?という本だが。
こういうベストセラーは、時間が経ってからでないと、図書館で借りられないのだ。

ストーリーは言わずとしれた、若年性アルツハイマーの話。
身内にパーキンソン病とか脳卒中とかを患った人間がいるので、人間って本当に「脳みそ」次第なんだなあということは、常々感じていた。
脳みその血管が一本ダメになっただけで、人間ってあっけなく崩壊してしまうもんなんですよ。
それだけに、アルツハイマーに苦悩する主人公の気持ちはよくわかる。
意外だったのは、本文が主人公の一人称で書かれていること。
これって、後半に向けてムリが出てくるんじゃないか?もしかして、「アルジャーノンに花束を」方式で行くつもり?とかいろいろ考えたが、妥当なところで効果的に終わっている。
この終わり方はうまいな。
映画では渡辺謙が主人公を演じていたけど、ちょっと暑苦しそう。もうちょっと枯れた感じじゃないかなあという気がするけど。
しかし、私も最近ほんとに物忘れがひどく、特に人の名前なんか全然出てこないので、これを読んで「私もアルツハイマー?」とちょっと怯えてしまった。
身内に脳疾患系が多いというのは、遺伝的にも危険ということだし。
気をつけ…てもしょうがないか。

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いがいたいよう

あう~胃が痛い。胃が痛い。
ヤバいよな~これ。胃薬飲むのはいいんだが、それで本当に治るのか?
つか、胃が痛くなる根本原因をどうにかしなくちゃダメだろ。

もうねえ。
パソコンの不調が立てつづけに起こって、それのストレスもあるのだが。
以前書いた、私を差し置いて話が進んでいる仕事のことでも、非常なストレスを感じている。
本当に、私のあずかり知らぬところで、どんどん話が進んでいるわけよ。
どうよ?これ。
もう会社やめたい。本気で。
つか、この間異動願を出すチャンスがあったのだが、そのときに希望すればよかったかも。
その時にはまだ、今ほど精神状態が悪くなってなかったから、スルーしちゃったんだけど。
でも、今こんなに苦しむなら、せめて異動すればよかったかも。
させてくれるかどうかはわからんけどさ。
だって、誇張でもなんでもなく、今の部署の仕事って私がいるから回っているようなもんだもん。
仕事の速さでは誰にも負けないぜ。
…言ってて虚しいが。

明日は、代休もらって「ネズミの海」に行ってきます!
あ~楽しみにしてたのに、なんだか精神状態がそれどころではない感じ…。

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