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辻村深月「冷たい校舎の時は止まる」

上・中・下の全三巻は長すぎやしないか。
まあ特に冗長だったりということもなかったが、せめて上下巻にまとめてほしかった。
以下、ネタばれ含みますのでご注意ください。

あらすじ。
学園祭の当日にみんなの目の前で飛び降り自殺をした生徒がいた。
その二ヵ月後、学校に出てきた仲良し八人組は、学校に来ているのが自分たちだけだということに気付く。
そこは「自殺者」が作り出した、架空の学校、架空の空間だった。
記憶までもが操作されたその世界に閉じ込められた彼らは、自殺したのが一体誰だったのかを思い出そうとするのだが…。
オカルトミステリーというのか、ありえない設定の中でのミステリーなので、いろいろと読みきれない部分があった。
まずは、「自殺したのは誰か」。
これは、この小説の中の縛りを気にしなれば、おのずとわかってくるので、それほど意外でもなかった。
ただ、「この場にいるのは八人なのに、全員で撮ったはずの写真に写っていたのは七人だったのはなぜか」、という謎は全然予想してなかった。
いや、ちょっと不自然だとは思っていたんだよね。
登場人物が苗字で呼ばれたり、名前で呼ばれたりしているのが。
多少強引な部分もなくはないが、そこのどんでん返しはかなり驚かされた。

全体的には、「みんながみんな、そんなにトラウマ背負ってるもんか?」という疑問が。
もともと、この作者はちょっと自意識過剰というか、被害妄想が強いというか、そういう作品傾向を感じていたので、特にここに出てくる登場人物がいちいち業を背負っているのが、ちょっと鬱陶しく感じられなくもなかった。
終わり方もきれいすぎた気がするし。

ところで、行方不明になっていた飛行機が、何ヶ月も経ってから発見されたとかいう話は実話なんだろうか。
それは確かめてみたいところだ。

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