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飯嶋和一「出星前夜」

島原の乱については、歴史の授業で習う以上のことは知らなかったのだが、こんなに悲惨だったとは…。
過酷な重税とキリシタン迫害によって弱り切った農民たちに、今度は子供たちの病死という悲劇が襲う。
「どうせ死ぬのだ」と自暴自棄になった少年たちの反乱をきっかけに、農民たちが蜂起し、城に攻め入るのだが…。
島原の乱といえば、なんといっても天草四郎なんだけど、四郎が脇役どころか、足を引っ張っているという存在。
どこまで史実にのっとっているのかはわからないけど、確かに十代の少年が何万人もの人間を率いてきちんと「戦」ができるわけがない。
背後に絶対に「戦」に詳しいブレーンがいたはずで。
天草四郎をあえて外して、そこに注目して描いたところはすごい。
最後はかなり悲惨なんだけどね…。
三万人以上の人間が死んだなんて、全然知らなかった。
これって「乱」とかで片付けられる規模じゃないよなあ。
あと、キリシタン迫害の、その拷問のひどさも目に余る。
蓑をかぶせて火をつける「蓑踊り」なんてものから、体を地中に埋めて頭だけ出し、そこを鋸でひいていくという…。想像するだに恐ろしい。
当時の人間の命の軽さというものを思い知らされる。

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