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森見登美彦「宵山万華鏡」

この作者の作品の中では、どちらかというと「きつねのはなし」に似た傾向の話。
とは言え、微妙に「夜は短し恋せよ乙女」とリンクしてたりして。
私は、ほんっとにこういう、話が微妙にリンクしているパターンが好きなのさ。
今回は、祇園祭の宵山を舞台に、幻想的な物語が展開される。
幻想と現実が微妙に入り混じり、幻想かと思ったら現実で、現実かと思ったら幻想で、そのあいまいな雰囲気がよく出ている。
特に好きだったのは「宵山劇場」。
「夜は~」とリンクしているせいもあるが、その一つ前の「宵山金魚」の種明かし的な話になっていて二重に面白い。
そして最初の「宵山姉妹」と最後の「宵山万華鏡」もまた話がつながっていて、そうして円環を描くようにすべての話がつながってくる。
構成としてもよくできているが、やっぱり全体の「摩訶不思議・京都」みたいな雰囲気がいい。
この調子でいい作品を書いていってほしいところだ。

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