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柴崎友香「フルタイムライフ」

初めて読む作家。
名前だけはよく見かけるのだが、こういう「女性作家が描く現代小説」にはあまり興味がないので読んだことはなかった。
でも結構悪くない話。
どこが悪くないかと言うと、本当に現実っぽい話だから。
とある社会人一年生の女の子の一年を丁寧に描いた話なんだけど、ものすごいエピソードがあるわけでもなく。
本当に「あ~私も社会人一年生のときはこんな感じだったわ!」と懐かしい。
外線をとるのに戦々恐々としたり、会社の人の名前と顔がなかなか覚えられなかったり(それは今もだけど)。
序盤はお茶をしたりこっそりメールしたりするヒマもある、のんびりした社風なんだけど、それが仇となってか段々景気が悪くなり、終盤ではリストラが始まって信頼する先輩が自主的に会社を辞めてしまったりする。
ありがちな小説だと、そこらへんで主人公が「自己実現」に目覚めたりしちゃうのだが、「誰にでもできる仕事だけど、それでも続けたい」という風につなげたところが新鮮だった。
それこそ社会人ってもんです。
これで恋愛が絡まなかったらもっとよかったんだけどなあ。
恋愛もあんまりドロドロしてなくて、ここもリアルではあったんだけど、やっぱり「OLの一年」というところで終わらせて欲しかった。

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