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沼田まほかる「アミダサマ」

沼田まほかるって、読んでていや~な気持ちになるんだけど、なんでか変な引力があって、読み始めるとやめられない。
「うまい」ということになるんだけど、でもやっぱりいや~な気持ちになるのだった。
冷蔵庫の中に捨てられていた少女ミハル。彼女の声なき声に呼ばれて、住職と一人の青年が彼女を助ける。
だが、住職は青年のミハルへの執着を見抜き、ミハルを自分の手元に置くことに。
ミハルは猫のクマと住職の母親に見守られて、少しずつ心を開き始めるのだが、猫の死をきっかけに、開いてはいけない世界の扉を開けてしまう…。
まあ、ぶっちゃけホラーなんですが。
青年がミハルを見失って自暴自棄になり、ゆきずりの女とずるずると関係を続けてしまうあたり、「彼女がその名を知らない鳥たち」をちょっと髣髴とさせる。
だが、こういう別れたいのに別れられない。
愛しているわけでもないけど、なぜか見捨てることができないという、アンビバレンツな感情の機微を描くのがホントにうまい。
こういうのって、ひたすらドロドロなので読んでいると気が滅入ってくるのだが、でもうまい。
そのうちなんかの賞を獲るんじゃないかとにらんでいるんだが。

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