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高村薫「レディ・ジョーカー」

実はハードカバー版のストーリーをところどころしか覚えてなくて、「こういう設定だったっけ?」とちょっと頭を捻った。
改めて読んでみるとすごい内容。
自分の家族が部落出身だったということで就職できず、事故とも自殺ともとれる死に方をした青年。
彼の父親が、その会社に送った脅迫状めいた手紙がきっかけとなり、さまざまな思惑が入り乱れる。
青年の祖父の「復讐」としての誘拐劇、そしてそれに便乗した在日系の裏組織、誘拐に巻き込まれることになったビール会社の社長、そしてその会社と裏取引をする総会屋、事件を追う警察、総会屋と政治家の癒着を告発しようとするジャーナリスト…。
1人の青年の死が、やがて国政の裏側にまで踏み込む大事件となっていくのだが…。
うん。こんな複雑な設定だったっていうのをすっかり忘れてた。
だって、ずーっと合田と義兄の関係しか目に入ってなかったんだもん。
しかし!
ハードカバー版の2人の関係にも「なんだこれ!?」と驚いたものだが、今回はさらに露骨に。
あれ?こんなになってていいの?
ネタばれしますが(ストーリーには関係ないけど)。
合田が義兄に欲情って…。合田が実は男も女も両方いける人だったなんて…。
そして最後の義兄とのやりとりも、もう「君ら両思いなんだろ?くっついちゃえよ!」というような雰囲気に…。
これは私の脳ミソが腐っているからではなくて、本当にこう書いてあるのです。
びっくらした~。
高村薫は元々そういうのが好き(というか、平気)な人だというのは承知していたが、ここまであからさまにするとは!
しかし…非常に残念なことに、この時点ではここまで高まっていた2人の関係なのに、「太陽を曳く馬」ではなぜか疎遠になっている…。
その間に何があったのかはっきりさせて欲しいわ。

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