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安達千夏「ちりかんすずらん」

祖母、母、わたし、の女三人のほのぼの話。
女ばっかりの家族だと、かえって殺伐としたりもするのだが、祖母が母の母ではなくて、離婚した父の母親ということで、ほどよい距離感があってかえって雰囲気がいい。
まあほのぼのしすぎて大した事件がないというのもあるが、これぐらいでちょうどいい。
「わたし」は急成長した会社の役員をしている彼氏がいるのだが、仕事が忙しすぎてなかなか会えず、そこはかとない不安を抱えている。
母親は常に「女」であることを捨てていない人で、今もかなり年の離れた恋人がいる様子。
祖母はさばさばとした気性の人で、母と「わたし」の心の支えとなってくれている。
「わたし」の彼氏がなかなかいい。
まあ仕事が忙しくてやや素っ気無いというのはさておき、婚約しようというときの台詞がすごく気に入った。
「光る石を買いに行こう。婚約しているかどうか見てすぐわかるんだ」というの。
婚約指輪、と直接的に言わないところがよいわ。
あと、「わたし」の叔母にあたるすずちゃんという人の存在感もいい。
いつも遠慮がちに、必ず手土産持参でやってくる人。
40近くまで独身で来たのは、不倫相手がいるせいなのだが、それに関わる事件も起きる。
事件はまあ…なんだが、このすずちゃんという人にシンパシーを感じるわ。
いや、別に不倫しているわけじゃないが、年齢的に。

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