« 今野敏「同期」 | トップページ | こんくる »

宮部みゆき「おそろし」「あんじゅう」

実はこの二冊、続けて読んだわけではなく。
「おそろし」はもう二ヶ月くらい前に読んだんだけど、感想を書くのをさぼってたら、ちえぞうさんから「あんじゅう」をもらったのだった。
最初、続いていると思わず、「なんか読んだことある設定だな…」と感じて、やっと気付いたのだった。
江戸からちょっと離れた村の旅籠の娘だったおちか。
だがとある事情から実家を離れ、叔父夫婦が営んでいる江戸の布小物の店で働いている。
背負った過去の重さで、どうしても明るさを取り戻せないおちかだったが、とある偶然から客の悲しい過去の話を聞き、自分の過去をまっすぐ見据えられるようになる。
それを見た叔父は一計を案じ、「百物語の収集」と称して、客の話の聞き役をおちかに任せることに…。
「おそろし」はおちかの過去話と、ちょっと恐ろしい因縁のある屋敷の話が中心で、本当に「怪談」っぽい構成。
救いのある結末だとはいえ、全体的に漂うムードは暗い。
ところが。
「あんじゅう」はうってかわって明るいムード。
「怪談」というよりも、「妖怪話」に変わって、登場する「あんじゅう」や「おひでりさま」といった妖怪や神様もかわいい。
やっぱりこれは、南伸坊の挿絵のおかげだな。
「おそろし」にはなくて、新聞連載だったらしい「あんじゅう」にはすべてのページに挿絵入り。
これ、すごくいいな!
常々、新聞連載の単行本化って、連載時にあった挿絵が消えてしまっていることがほとんどで、もったいないなと思ってたから。
特に今回の「あんじゅう」は、挿絵があってこそあんじゅうのかわいさが際立つ。
そして、いろいろ縁談がありつつもその気になれないでいたおちかにも、ちょっと恋の予感…。
これシリーズ化してぜひ続けてほしい。
つか、宮部みゆき作品の中で、この話が一番好きかも!

|

« 今野敏「同期」 | トップページ | こんくる »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 今野敏「同期」 | トップページ | こんくる »