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中山茂夫「世界のどこかで居候」

世界のあちこちで、普通の民家に一週間ぐらい居候させてもらうというドキュメンタリー。
「世界を旅する」という本は星の数ほどあれど、「居候」がテーマの本というのは珍しいかも。
やっぱり普通の家に泊まると、そこの地域性というかお国柄がすごく感じられるよね。
でも共通しているのは、「言葉が通じなくても、同じ人間、分かり合えないことはない」ということかなあ。
価値観の違いやライフスタイルの違い、宗教の違いなんかはあるけど、面白いことがあったら笑うし、哀しいことがあったら泣くし、というのは各国共通。
今、世界に必要なのはこういう認識なんじゃないだろうか。
で、一番興味深かったのはやっぱり食生活。
他の国が、いかに食事(の準備)に時間をかけているのか。
スローフードというのがもてはやされているけど、本来食事って動物を解体するところから始まるものなんだよね…。
私たちはそれを完全に忘れて、屠畜業者を差別するようなことまでしているけど、他の国では自分でやるのが当たり前。
スローフードっつったって、せいぜいインスタントを使わない、という程度のもんで。
そう考えると、人間の食生活の変化が、不幸の始まりなんじゃないかという気がする。
といって、もう後戻りもできないだろうけども。
居候のお土産として、カップラーメンが人気だったというのも皮肉な話だ。

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