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中村文則「掏摸」

一時話題になっていた本。
未読の作家だったのでそれほど期待していなかったんだが、これが予想外に面白かった!
スリで生計を立てている男が、かつて位置だけ一緒に仕事をした男に見つけられてしまう。
自分の命と引き換えに、とある仕事を任されることに。
そんな中、たまたま出かけたスーパーでスリをしている親子を見つけてしまう。
見るに見かねて、その子供に手を伸ばしてしまうのだが…。
掏摸という、犯罪者が主人公の小説ではあるのだが、いわゆるピカレスクロマンというには雰囲気が違う。
ちょっと伊坂幸太郎を思わせるようなところもあるんだけど、もっとシリアス。
でもシリアルなだけじゃなくて、子供との交流の場面など、心にじんとくる場面も用意されている。
そのバランスが非常にうまい。
あと悪役の男の怖さ。なんだろう。世界は自分を中心に回っていると、正気で信じている男。
現実的ではなさそうで、妙にリアルなんだよな。
終わり方も、一瞬「?」となったが、よく読めばこれ以外なさそうな終わり方。

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