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森見登美彦「新釈走れメロス」「四畳半神話大系」「四畳半王国見聞録」

「走れメロス」はちょっと前の作品になるのだが、思ったよりも面白くて驚いた。
ちょっと中島京子の「女中譚」とコンセプトが似ているんだけど、過去の文芸作品をパロディするという企画。
いちおう原作に添っていながらも、まったく違った解釈を持ち込んでいるので楽しい。
特に表題作の「走れメロス」が秀逸。
そうだよな。友情って「お前を信じているからな!」とかいうこっぱずかしいものだけじゃないよな。
読みようによっちゃひどい話なんだけど、なんとなく納得。
で、なんで「四畳半」と全部まとめてなのかといいますと。
まあブログを手抜きしているというのもあるんだが、世界観が同じなのよ。
同じ登場人物を使いまわしている。
これも作者の手抜きと思えなくもないんだが。
わたしは結構、そういう世界観の共有というのが好物なので。
まあお話は大体同じ、京都大学とおぼしき大学生が四畳半でひたすら非生産的な「悶々」に明け暮れる、というそれだけの話。
でも、その悶々っぷりが可笑しくも哀しい。
なんかのインタビューで、森見登美彦の世界は草食系だといわれていたけど、作者本人も否定していたけど、全然違うよな。
今時珍しいくらい肉食系だよな。
こんぐらい突っ走っている男子を、わたしはリアルで見たことないよ。
いつまで京大生で引っ張れるかわからんが、この世界観は大事にしてほしい。

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