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米窪明美「明治宮殿のさんざめき」

久しぶりに、ノンフィクション。
たまに読むと面白いなあ。しばらくノンフィクションにはまりそう。
この本は、明治宮殿、すなわち明治天皇が在位のときの宮殿の一年を丁寧に描くというもの。
明治天皇といえば、あのヒゲのいかめしい肖像のイメージがあるが、これを読むと予想外に面白い人だったらしい。
自分が登場すると、みんな平伏しなくちゃいけないというのをよくわかっているので、迷惑がかかりそうな場面では見えないところに待機してたり。
そんで天皇の存在に気付いていない子供たち(お后たちの裾を持つ係り)が、きゃいきゃい騒いでいるのを喜んで聞いていたり。
リーダーシップ(自分で花見を企画したり、思いつきでいろいろやらせたり)というのは十二分にあるけれども、それが決して傲慢にはならないという、稀有なお人だったらしい。
天皇制にはいろいろと思うところもあるけれども、一人の人間としての明治天皇には素直に興味を持った。
あと皇后もなかなかユーモアのわかるお人だったらしいし。
明治天皇が崩御したときには、宮殿で働いている人たちみんなが号泣したというのも頷ける。
文字通り、明治天皇は日本の太陽だったんだろうなあ。
で、大正天皇の時代になるんだが、治世が長かったせいもあるだろうけど、こんだけ強烈な個性の人のあとではやりにくかったのも頷ける。

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