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紫野貴季「前夜の航跡」

すべて、戦前の日本海軍が舞台の短編集。
ものすごい腕を持った木彫り職人が狂言回しとなって、海軍の周囲に起こるさまざまな事件を描くというもの。
それぞれ木彫りの何かがキーとなるのだが、全部主人公が違うので、最初ちょっと戸惑った。
だって、第一話の主人公のキャラがめちゃくちゃ立ってたから。
てっきりその後もその主人公が中心になるのかと。
どの話も、ちょっと最後が出来すぎなような感じはあるが、後味が悪くないのでよしとしよう。
特にわたしが好きだったのは、ねずみ除けの木彫りの猫が、転覆した船から持ち主を助けるという話。
猫がなあ…健気でなあ…。
生きているわけじゃないとはいえ、感情移入してしまうのだった。

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