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戌井昭人「俳優・亀岡拓次 」

このブログを過疎死させないように、ストックしてある書評をちょびっとずつ出してみる。

戌井昭人を読んだのは初めてだが、なかなか面白かった。
もうちょっと真面目な純文学系の人かと思っていたら、そうでもなかった。

ストーリーは、演技力には定評があるが常に脇役のバイプレイヤー亀岡が、様々な撮影現場で出会う出来事。
亀岡が非常にいい味を出している。
そこそこ顔は露出しているけど、それほど売れている役者ではないので、常に低姿勢。
でも、なぜかやけになってやった演技が監督とかからべた褒めされてしまう。
一番好きな話は、日本を代表する名優と共演する話。
おそらく高倉健がモデルと思われる役者が、芝居中におぼれそうになり、それを亀岡が助けたことで「命の恩人」として遇されるようになる。
この名優がまたかっこいいんだ。
かっこいいけど、かっこつけていないというのか。
やっぱ健さんだろうなあこれは。

全体的にはふざけているというのか、亀岡が出演する映画は「そんな映画あるわけないだろ!」と突っ込みたくなるようなものばっかり。
でも、それがウケ狙いとは思えないような、淡々としたタッチで描かれるので、逆にギャップが面白い。
「笑えるでしょ?」という下心があんまり感じられなくてよかった。
ほかのも読んでみるかなあ。
というか、このシリーズをもっと読みたい。

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コメント

新作も読んでね〜

新作「すっぽん心中」が出ましたね〜。
芥川賞候補になったこの短篇集は、笑えました!

birthday-energy.co.jp/
ってサイトは戌井さんの本質にまで踏み込んでましたよ。振り返らず前進を続けてほしいものですね。

投稿: 柿渋 | 2013年9月23日 (月) 11時46分

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