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コニー・ウィリス「ドゥームズデイブック」

「オールクリア」に続き、さっそくこちらも読み返してみた。
ああ…結構忘れてる。
覚えているところはしっかり覚えているのだが…、全然忘れていて、読んでビックリしたエピソードもあった。

設定は「オールクリア」と同じ、オックスフォードの史学科学生のタイムトラベルシリーズ。
キヴリンはずっと憧れていた中世イギリスへの降下を果たすのだが、到着するなり高熱で倒れてしまう。
キヴリンを送り出したダンワージー先生のいる2050年代でも、原因不明の伝染病が猛威をふるっていた。
もしやキヴリンも感染しているのでは…と焦るダンワージー先生。
だが隔離処置がとられ、技術者も病で倒れてしまったことから、身動きがとれなくなる。
なんとか高熱を脱したキヴリンは、とある領主の家で記憶喪失の娘として過ごすことに。
子どもたちにもなじみ、居場所を確保することはできたのだが、帰り道となる降下点を見失ってしまう。
しかも、キヴリンが到着したのが予定した時代とは大幅にずれていたことが判明。
なんと、ペストが猛威を振るった時代の真っただ中に…。

タイムトラベルものなのだが、主眼はタイムトラベルそのものというよりも、中世イギリスの厳しい現実と、それから700年経っても、まだ伝染病の脅威から逃れることができないでいる、人類の無力さのようなものが浮き彫りになっている。
キヴリンがペストのど真ん中に放り出されたのはもちろん忘れていなかったのだが、現代の方でもインフルエンザが猛威を振るっていたというのはすっかり忘れていた…。
こちらはこちらで悲劇が…。

そして、お目当てだったコリンは大活躍!
こんなに活躍してたっけ?
とにかく、コニー・ウィリスの小説の子供たちは元気で可愛い。
生意気だけど、健気でもある。
何気なーく「オールクリア」なんてセリフもあったりして。
その後に続く伏線…というほどのものではないけど、共通点が見つかってちょっと嬉しい。
コリンの大叔母の名前がメアリというのも、あとで「オールクリア」につながってくるんだな、これが。
後付けにしろ、設定が細かい。

それにしても、ダンワージー先生は、いっつも生徒の心配ばっかりでかわいそう。
ストレスで死んじゃうんじゃないだろうか。

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