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阿部和重「和子の部屋」

阿倍和重が女性作家たちの人生相談にこたえるという形式の対談集。
実は対談集ってそんなに嫌いではない。

テレビの対談は見てられないが、書籍のかたちになると、きちんと校正ができるせいか、ゲストとホストの会話のバランスがちょうどいいんだよね。
「さ○まのま○ま」とか「○子の部屋」とかみたいに、ひたすらホストがしゃべりまくる、という展開にはならない。
というか、ホストが上手ければゲストの会話を引き出せるし、ホストが下手だと、逆に話が盛り上がらないので、ゲストが自分で話を盛り上げるしかないし、どっちにしてもゲストの語りが多くなるものなのかもしれない。

で、実は対談者の中に川上未映子もいるのだった。
対談した当時は、まだ川上未映子は前の旦那と結婚していたみたいだし、二人の話し方も敬語でかなりかしこまった感じ。
なのだが、その後がわかっているだけに、やけに生々しく感じてしまうのだった…。
子どもがほしいかどうかとかいう話もしていて、「なんなら養子でも」とか言ってた川上未映子が阿部和重とデキ婚するとはなあ…。
人生って不思議だわ。
あえて深読みすると、この対談がきっかけで二人の距離が縮まったんではないかという気がする。
かなり突っ込んだ話もしていたし…。

まあそれはおいといて。
阿部和重は、作風からの偏見か、もっととっつきにくい人かと思っていたんだが、案外常識人で、読んでいて安心感があった。
とにかく、非常にロジカルに作品をつくるらしく、フィーリングで小説を書く女性作家たちに、かなり具体的なアドバイスをしていた。
それが、あんまり的外れな感じじゃなくてよかった。
女性作家たちが、素直にアドバイスに関心しているのは、読んでいてほほえましい。

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