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貴志祐介「悪の教典」

一時話題になった小説。
ようやく図書館に並ぶようになったので、読んでみた。

うん…これはあれだな。
ホラーなんだな。
それ以外の意味を求めようとすると、無理がある。
読者をひたすら怖がらせるための本。
そもそも、貴志祐介はホラー作家だからな。

ハスミンと呼ばれて、生徒たちの絶大な人気を維持している英語教員の蓮実。
しかしその素顔は、感情というものを持たない、人間の皮をかぶった悪魔だった。
家族や恩師たちを次々と殺害したにも関わらず、その証拠をまったく残さなかったために、現在では高校教師として日々を送っている。
悪魔としての素顔は誰にもばれないはずだったが、受け持ちのクラスで次々と問題が起こり、それに対する復讐や後始末をしていくうちに、蓮実は生徒に現場を目撃されるというミスを犯してしまう。
事件を隠すために蓮実が考えた解決策は、「学校にいる生徒全員を殺す」だった…。

この蓮実という主人公が、まったく同情の余地もないんだけど、あまりにもあっけらかんとして罪の意識がないので、その怖さが半減されるというのか、「あ、こういう人間もいるかもな」と思わされてしまう。
でも、いたよね。どこか北欧の方で。
島にいた若者たちをかたっぱしから銃殺していった男が。
あれは「悪の教典」が発売されたあとだと思うけど、なんか共通性を感じずにはいられない…。
小説で殺したのは三十数人だが、あっちは一人で77人を殺害…。
ほんと、現実の方が恐ろしいよ…。

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