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伊坂幸太郎「残り全部バケーション」

あれ?これ読んだっけ?読んでなかったっけ?と迷いつつ借りてみたのだが、やっぱり読んでなかった。

ストーリー的には伊坂幸太郎の王道パターン。
それぞれの話は独立しているものの、トータルで読むとつながっているという。
特に好きだったのが、岡田くんの小学校時代の話。
クラスの女子のランドセル全部に落書きしたり、校門にペンキを塗ったりと、問題児と思われていた岡田が、担任の先生のためにクラスメイトと立ち上がる話。
途中で何となくネタがわかってくるのだが、それはそれとして痛快。
このエピソードが、一番最後の話にもつながってくるのだった。

ストーリーはいつものパターンでも、やっぱり登場人物がいいんだよね。
伊坂幸太郎の悪人はあんまり悪人っぽくないので憎めない。
ずるいなあ。

とにかくね、しつこいようだけど、こういう連鎖的に話が進んでいく小説がわたしは好きだ!
だから、いささかマンネリと思われようとも、この作風は失わないでほしいわけですよ。
まだ若いから、もっと実験的な小説も書きたくなると思うが、このホームベースは忘れないでほしい。

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小野不由美「鬼談百景」

小野不由美って、ついつい忘れそうになるけど、ホラー作家なんだよね。
十二国記が有名になって、ファンタジー作家のような気がしていたけど。
現代モノはほぼホラー。
大体、ホラーってわりとマイナージャンルなので、ここまで有名になる人も珍しいかもしれない。

で、この本。
要するに、現代百物語。
実話なのか創作なのか、わざとあいまいにしているので、読んでいてかなりリアル。
本当の幽霊話から、日常のちょっと不思議な出来事まで、1~2ページぐらの短さでつづられている。

怖いから、ホラーはあんまり読まないんだけど…。
映画もホラー系はムリ。
唯一見た「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」が今だにトラウマだもん。
でも、この本は一つずつがかなり短いうえに、あまり「怖がらせよう」という意図がなく、エピソードを淡々と語っているので、それほど怖くはなかった。
ちょっとうすら寒くなる程度。
でも、「こういうのが恐怖を煽るんだな」という勉強になるかも。

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内視鏡検査

健康診断で引っかかり、大腸内視鏡検査を受ける羽目に…。
ううう…。
この一か月、ひたすら恐怖に怯えてきたのだが、やっと今日それが終了。
思った以上に大変だった。
わたしと同じように怯えている人も多いと思うので、ここに書き記しておこうと思う。

まず、検査は2日前から始まっている。(わたしが行った病院の場合)
2日前から繊維質のものや消化しにくいものは食べてはいけない。
つまり、野菜とか海藻とかきのことかですな。
野菜が食べられないというのは案外辛い。
かなり意識しないと、きっちり避けるのは難しいもんです。
その上、夜には下剤を飲まないといけない。
もう…?
わたしがこの下剤がなかなか効かず、翌日の会社で大変な目に遭いました。

そして、前日。
食べ物の制限がさらに厳しくなり、乳製品とかもNG。
果汁100%のジュースですらいけないらしい。
とにかく、炭水化物オンリーで乗り切った。
夜は消化のいいうどんにしましょう、と書いてあったので、素うどん。
これが消化よすぎて、夜にはおなかが空いてしまって参った。
しかも夜7時以降にはもう食べちゃいけないというんだから…。
この夜の空腹は人生においてもかなりつらい空腹だった。
そしてこの日も下剤を飲む。
それプラス、検査に必要だというよくわからない薬を朝昼晩と飲む。

そして当日。
平日にしか検査してもらえないので、わざわざ有給をとった。
で、朝からやることと言えば下剤を飲むこと。
今度は錠剤ではなくて、1.8リットルの下剤。
味はポカリみたいで全然まずくはないのだが、その分量が半端ねえ…。
もともと、わたしはあんまり水分をとらない性質なので、ほんっとに辛かった。
苦行でした。

そんで、とにかくひたすらトイレへ行く。
トイレに行った時間を記入しなくちゃいけなかったのだが、欄が10個あったにも関わらず、
それ以上の回数は確実にトイレに行った。

そして病院へ。
前のひとがスムーズだったのか、予定よりも早い時間から開始。
こ、心の準備が…!
しかしこの病院はすごく管理が行き届いていて、まず椅子とロッカーが置いてある小さな個室に通された。
そこで着替えることができるのだ。
上は検査着、下は紙パンツに履き替える。
で、いよいよ検査。

まずは、リラックスさせる点滴を打たれる。
これがまあなかなか痛い。
それから横になり、ぶっすーとやられる。
入れられた瞬間は記憶にないぐらい痛みはなかったのだが、そのあと腸の中をぐんぐん進むのがかなり痛い。
思わず力を入れてしまって怒られた。
でも痛いものは痛いからなあ。
画面で自分も映像を見られるのだが、なんだかヘンな感じ。
一か所だけ、なんだかちょっとふくれている部分があったので、そこの組織を切り取られた。
それもずっと見ていたんだが、痛みはないけどひっぱられる感覚はしっかりあった。
こわ。
最後、引っこ抜くまでがまたなかなか痛かったわけだが、あっという間に検査は終了。

すぐに先生の所見を聞かされる。
まあ悪い部分はなさそうな感じ。
切り取られた部分を病理検査に回すそうで、その結果は後日わかるらしいが。
そして、さっきの個室に戻り、椅子にすわって点滴が抜けるまでしばらく休憩。
思えば、おやじが大腸がんの手術をしたときは、個室じゃなくて数人が入れる面会室みたいなところで休んでいたから、かなりここの病院はいい感じ。

が、非常にショックなことが…。
今回は問題なくても、経過を観察するために、来年もまた同じ検査を受けないといけないらしい!
そ、そんなあああ!
もうこの検査受けるのイヤだよー!

はああ。

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マイケル・J・サリヴァン「王都の二人組」「魔境の二人組」

盗賊ロイス&ハドリアンシリーズ。
よくあるファンタジーかと思いきや、展開に意外性があってなかなか面白かった。

盗賊リイリアとして名を馳せているハドリアンとロイス。
ある日、「剣を盗み出してほしい」という依頼を受けて忍び込んだ先で死体を見つけ、たちまち取り押さえられて犯人にされてしまう。
しかも、殺されたのは国王だった。
地下牢に閉じ込められた二人を助けたのは、国王の娘の王女。
彼女は、「次期国王となる弟をつれて逃げてほしい」と依頼するのだが…。

盗賊としては超優秀な二人なんだが、ちょっと情にもろいところもあり、全体に殺伐としていないところがいい。
二人の掛け合いもなかなか楽しいしね。

いろんな因縁がめぐりめぐって二人に降りかかるあたり、ストーリーもなかなかよく練られている。
そしてこれ、なんとイラストがついている!
ハヤカワ文庫も最近は若い読者をゲットしたいのかなあ。
いかにもラノベ風のイラストだけど、嫌いじゃないわ。
ロイスとハドリアンがなかなかかっこいいし。

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高田郁「あい」

「澪つくし」シリーズが大好きなので、この作者の本ということで読んでみた。

関寛斎という、実在の医者の妻である「あい」が主人公。
医学の道を極めようとする夫を支えるために、献身的につくす妻の一生。

歴史の主役は関寛斎なので、あいが何かをしたというわけでは全然ない。
とにかく子供を12人も生んで、その半分を亡くしてしまう。
ある意味悲劇の一生だ。

だからというわけではないけど、読んでいてちょっと辛かった。
夫を支える妻という意味では偉かったかもしれないけど、あんまり報われない人生。
晩年の最後には、夫について北海道にまで移住してしまう。
もちろん、そのことが寿命を縮めたわけだが。
「澪つくし」と比べるのは何だが、もうちょっと主体性のある主人公ならよかったなあ…。
なぜこの人を主人公にしたのか、いまいちわからんかった。

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武田百合子「犬が星見た」

「富士日記」を読もうと思っていたのだが、全3巻というボリュームにひるんでしまい、手に取りやすそうなこちらに。
でもこれはこれで面白かった~。

タイトルからはわからないと思うが、武田百合子が旦那の武田泰淳と竹内好と3人で行ったロシア旅行の日記。
百合子は、泰淳に「ポチ」と呼ばれているのでこういうタイトルになったらしい。
ロシアと言っても、当時はソ連?
わたしが生まれる、さらに数年前のこと。なので、いろいろと大変な旅行だったらしい。
でも、それでも百合子は全然ダメージを受けてない…。
旦那とか竹内好とかが、「疲れたから今日は出かけない」という日でも、一人で散歩に行ったり、とにかくじっとしていない。
そして、片言のロシア語でいろんな人に話しかけている。
ロシア語がわからなくても、日本語で話しかけている。
う~ん…尊敬する…。
最近では、こういうバイタリティにあふれる人ってなかなかいないよね。
旅行では大体みんな疲れたりストレスたまったりして不機嫌になるものだが、こういう人が一緒だと楽しい旅行になりそうだわ。

で、「百合子、楽しいか?」と泰淳に聞かれて一言。
「まだ面白くも楽しくもない。これからだんだんそうなると思う」だって。
すげえ。

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あけおめです

あけましておめでとうございます。
相変わらずの過疎ブログですが、今年もよろしくお願いします。

去年は後半けっこうがんばりました…。
2013年末までのアクセス数は49822でした。
ありがとうございました!

今年もゆるゆる続けていく所存です。
よろしくお願いいたします。

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