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天久聖一「ノベライズ・テレビジョン」

「笑っていいとも」「新婚さんいらっしゃい」「笑点」…いろいろな実在のテレビ番組を勝手にノベライゼーションしていまうという短編集。
コンセプトも十分面白いんだが、それ以上にそれぞれの芸能人の特長の掴み方が面白い。

とくにすごかったのは「笑点」。
座布団運びにプライドを持っている山田隆夫、才能があるがゆえに全力で参加していない春風亭昇太、実はすごい哲学的なことを考えている林家木久翁、そして歴代の司会者の重圧を受けている桂歌丸。
こういうのをノベライズしてしまうというのはおふざけかもしれないけど、その内面描写はものすごくリアル。
本当にそう思ってそうでコワイ。

しかしこうしてみると、テレビって、芸能人の見えている部分と、見えてない部分の乖離がすごくあるものなんだよね。
それをわかってないと、見えているのがそのままその本人の本質だと思ってしまいがち。
そういう意味でも、この本は単なるノベライゼーションという以上の価値がある気がする。

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