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いとうせいこう「未刊行小説集」

「空想ラジオ」がいとうせいこうの久しぶりの小説だったとはいえ、以前はけっこういろんな話を書いていて、決して新人ではないいとうせいこう。
で、その空白の数年間にあちこちに書き散らかした小説を一冊に集めたのがこれ。

おおむね、ちょっと中途半端というか、体系だった短編集ではないので、一編ずつで気持ちを切り替えるのがなかなか難しかった。
その中でも面白かったのは、「内面奪還ヒーローズ」。
インディ・ジョーンズやブルース・リー、ジェイソンなど、いろんな映画の主人公が実際は内面でどんなことを考えていたのか、というのを丁寧に書き換えている。
一番面白かったのはジェイソン。
ものすごいドジっ子で、そんなつもりはないのについつい人を殺しちゃうの、てへ☆
という、原作とはあまりにも違う設定。

あと、この本の半分くらいを占めている「歌を忘れてカナリヤに」は、カナリヤ諸島で出会った男に、何度も何度も歌謡曲の歌詞を聞かれ、それが縁でその男のそれまでの人生を知ることになる、みたいな話。
まあ正直ストーリーは退屈だが、歌詞が思い出せないというキモチはすごくよくわかる。
最近、これが多くて本当に困る。

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