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有川浩「ヒア・カムズ・ザ・サン」「県庁おもてなし課」

そんなに好きじゃないといいつつ、簡単に読めるのでつい借りてしまう有川浩。

「ヒア・カムズ~」は芝居でやった脚本をもとにした小説と、それのパラレル世界を描いた小説の2編が入っている。
文芸部の編集として働く真也には「ものに触れるとそこに込められた感情がわかる」という能力がある。
ある日、海外で名を挙げたとあるプロデューサーにインタビューすることになるのだが、彼の実の娘が同じ編集部で働くカオルだった。
ここまでの設定は同じだけど、父親という男のキャラクターが全く異なり、そこから生まれる親子の葛藤も違ってくる。

ん~…ちょっと読んでいてつらい話だった。どっちも。
なんというか…まあそういう人もいるかもしれないけど…なあ。
どっちを舞台でやったのかは忘れたけど、「ものにこめられた思いがわかる」という設定を舞台上でどう処理したのかが気になる。


「県庁~」は映画化もされていたけどノーチェックだったので、初めてストーリーを知った。
これ、高知県のおもてなし課というのが実在するんだね。
有川浩自身が、この高知県出身の有名人ということで、観光特使になってほしいという依頼が来たらしい。
そこからアイデアを得て発展させた小説。

というかさ、いくらなんでも公私混同すぎる…というか、あわよくば「高知を売り出そう」という下心が見え見えで、ちょっと鼻白んだ。
あと、しつこいようだけど、有川浩ってベースはラブコメなんだよね。
「ヒア・カムズ~」も「県庁」も、コメディ要素はそれほどなかったけど、ラブはデフォルト。
これがねえ…結構邪魔なのよ。

「県庁」では2組のラブが描かれるわけだけど、主人公の掛水のラブはむしろ必要なかったなんじゃない?
もう1組の方があまりにも深刻なので、添え物感が否めない。
そして、「ちゃんと仕事しろよ!」と言いたくなる。
仕事中に彼女を追いかけたりしている場合じゃないだろ。

終わり方も、観光事業の方はなんかウヤムヤだし…。
まあ現実に即しているだけに、「そのあとは読者次第」ってことなのかもしらんが。

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同窓会

昨日は、中学校の部活の同窓会があった。
なぜか、わたしの代と一つ上の代と一つ下の代だけ、というよくわからんコンセプト。
で、顧問の先生も呼んだというので参加してきたんだけど。

これがなあ~。
一つ上の先輩たちが、はっきりいってキャバクラのチイママと化していた。
で、当然のように顧問を独占して、正直ひとことしか会話しなかったよ。
まあ同期と盛り上がったからいいけどさ。

しかも、そのひとことというのがよりによって「金貯めてんだって?」。
開口一番に言うセリフか?
あ~こいつデリカシーが足んないんだな、ということを卒業25年を経てようやく悟った。
つか、ちえぞうさん経由の情報だろこれ。

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加納朋子「はるひのの、はる」

「ささらさや」「てるてるあした」と世界観がつながってはいるものの、これはこれで単独で読める、ファンタジー。

「はるひの」と呼ばれる河川敷の野原で、ユウスケは不思議な女の子に出会う。
この場所で女の子がとある男の手にかかって殺されてしまうのを、いっしょに阻止してほしいというのだ。
戸惑いながらも、人には見えないものが見えるという能力があったユウスケは、彼女の言いなりになるのだが…。

ところどころに、「ささらさや」や「てるてるあした」に登場した場所やキャラが顔を出して、加納朋子ファンには嬉しい仕掛けが。
しかし、2冊とも読んだけどあまりにも昔でそんなに覚えてないよー。

それはともかく、今回の本は時間ファンタジーというのか、要するに過去にさかのぼって歴史を変えるというストーリーなので、パラレルではないもう一つの本来あるべきだった現在というのが存在する。
それが途中で交錯してくるのだが、その理由というか、きっかけとなる「はるひ」という女の子の正体がちょっと無理やりっぽいような…。
仕方がないのかな?
最後の真相を知って、個人的にはちょっとがっかりした。
そうきたか~。

こういう結末にしたのは、作者が白血病で入院したこととやっぱり関係があるのかな、と思っていたら、あとがきでわざわざ「関係ない」と注釈が入っていた。
まあ、確かにそのままだったらあまりにも安直だもんね。
言い訳したくなる気持ちもわかる。

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