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加納朋子「はるひのの、はる」

「ささらさや」「てるてるあした」と世界観がつながってはいるものの、これはこれで単独で読める、ファンタジー。

「はるひの」と呼ばれる河川敷の野原で、ユウスケは不思議な女の子に出会う。
この場所で女の子がとある男の手にかかって殺されてしまうのを、いっしょに阻止してほしいというのだ。
戸惑いながらも、人には見えないものが見えるという能力があったユウスケは、彼女の言いなりになるのだが…。

ところどころに、「ささらさや」や「てるてるあした」に登場した場所やキャラが顔を出して、加納朋子ファンには嬉しい仕掛けが。
しかし、2冊とも読んだけどあまりにも昔でそんなに覚えてないよー。

それはともかく、今回の本は時間ファンタジーというのか、要するに過去にさかのぼって歴史を変えるというストーリーなので、パラレルではないもう一つの本来あるべきだった現在というのが存在する。
それが途中で交錯してくるのだが、その理由というか、きっかけとなる「はるひ」という女の子の正体がちょっと無理やりっぽいような…。
仕方がないのかな?
最後の真相を知って、個人的にはちょっとがっかりした。
そうきたか~。

こういう結末にしたのは、作者が白血病で入院したこととやっぱり関係があるのかな、と思っていたら、あとがきでわざわざ「関係ない」と注釈が入っていた。
まあ、確かにそのままだったらあまりにも安直だもんね。
言い訳したくなる気持ちもわかる。

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