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アーネスト・クライン「ゲーム・ウォーズ」

展開してはわりとありがちな話なので途中で挫折しそうになったけど、ストーリー以外の部分で興味を引かれてなんとか読み切った。

OASISと呼ばれる、ほぼ全地球の人々が日常に使用している仮想世界。
その創作者であるアノラックが、「OASISに隠した3つの鍵を見つけたものに、すべての財産を遺す」という遺言を残して亡くなったために、多くの人々がその鍵を探しはじめる。
その一人であるパーシヴァルは、ついに一つ目の鍵を手に入れることができたのだが、OASISを手中に収めようとする組織によって命を狙われることになる。
パーシヴァルは、オンラインで知り合ったエイチやアルテミスらと協力して、残る2つの鍵を探すのだが…。

とにかく、なんというか「80年代サブカルおたくのためのSF小説」としか言いようがない。
あまりにもわたしの世代にどんぴしゃの情報が多すぎる。
設定は近未来なんだけど、このアノラックという創作者が80年代カルチャーのオタクなので、すべての謎が80年代の映画やゲームなどに依拠しているのだった。
この小説のたぶん土台となっている「ウォー・ゲーム」はもちろん、「フェリスはある朝突然に」とか、「ブレードランナー」とか「ファミリータイズ」とか「パックマン」とか「ウルトラマン」とか「カウボーイビバップ」まで…。
ぜーんぶどんぴしゃ!
やっぱりというか、作者はわたしとタメだった。
そうだと思ったよ…。

だから、70年代生まれで80年代に青春を過ごした人には「あー!あったあった!」と楽しめる作品だが、そうでない人には何が面白いんだがさっぱりわからない作品、ということになる。
これ、映画化されるらしいけど、理解してくれる人がどれぐらいいるんだろうか。

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