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三浦しをん「政と源」

イラストが円陣闇丸ってどうよ?
これ、完全にオタク層を狙っているでしょうが。

ストーリーはわりとありがちな、腐れ縁同士のご老人・政と源が、ちょっとした事件を協力しながら解決していくという連作集。
気になったのはモデルとなった舞台はどこか?ということ。
下町には違いないんだが、浅草よりも東側っぽいんだが、ちょっとどこだかはっきりしない。
それにしても「三匹のおっさん」とシチュエーションが似ているな。
「政と源」の連載開始はかなり昔なので、どっちが先なのかは微妙なところだが。

個人的には、政の視点だけではなくて、源の視点のストーリーもほしいところだ。
それこそオタク向けの本なら、スピンオフとかでそういう話も載っていたりするんだけどね。
そこまでのサービスはなかった。
まあイラストだけでもありがたいとするか…。

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「哲子の部屋」

Eテレで放送していた哲学番組の書籍化。
テレビの方は見ていなかったのだが、「哲学」というわりにとっつきやすそうなところに興味を持って読んでみた。

なるほどなあ!
いや~これ結構面白いわ。
というのも、ここで語られているのは「哲学の知識」じゃなくて、「哲学をどうやって役立てるか」だから。
最初のお題は「人間は考えるのではなく考えさせられる」ということ。
つまり、ふつうに生きていると、人間というのはいろんな情報を「習慣化」することで、考える手間を省き、ストレスを減らして生きているらしい。
つまり、「考える」というのは強制的に「考えさせられる」事態に陥っているからだ、ということ。
う~ん確かに。
わたしは何もない日常が幸せだと思っていて、でもそれは人間の生き方としてちょっと日和っているんじゃないかと不安に思っていたのだが、人間ってほんらい安定を求める生き物なんだなと思ってちょっと安心した。

このシリーズ、3冊目だけ哲学の先生が違う人なんだが、やっぱり1冊目と2冊目の方がいいな。

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「日本のいちばん長い日」

映画化すると聞いて読んでみた。
これは…下手な小説を読むよりも面白い。

太平洋戦争末期、御前会議で日本の首脳陣がポツダム宣言受諾を決断し、玉音放送に至るまでの長い一日を描いたノンフィクション。
ノンフィクションとはいえ、これが書かれた時代のせいか、ちょっと小説っぽい脚色は感じられた。
多分、今だったらこういう脚色は排除されているんじゃないかと。

しかし、ポツダム宣言受諾がそうすんなり受け入れられるわけがないのだが、もう少しでクーデター(というのか?)が起こるところだったというのは知らなかった。
「陛下はだまされている!」とか、利己的な義侠心にかられて、上司を殺害しちゃったり。
またその殺害のしかたがあまりにも残酷…。
戦争では死なずに部下に殺されるなんて、あまりにも浮かばれないよ。

そして、阿南陸相が自決したのは有名は話だが、その現場にギャラリーがいたというのもビックリ。
発見したときには亡くなっていたのだとばかり思っていたけど。
そんな落ち着かない切腹もアリなのか。

いま世間で集団的自衛権がどうたらと騒いでいるが、「戦争を始めるのは簡単だけどやめるのは難しい」ということを肝に銘じておきたい。

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小松左京「日本沈没」

スケールの大きいパニックものが読みたくなって、今更だが借りてみた。
「日本以外全部沈没」を先に知っているからか?
なんというか、想像していたのとは違った…。

まあ、ストーリーは言わずと知れているので割愛するが。
一番びっくりしたのは、「終わってない」ということ。
これ、まだ続きがあるんだ!
わーそれは知らなかった…。
でも正直、日本が沈没したあとのことはどうでもいいというか。

むしろ、日本が沈没するまでの人間たちの右往左往のドラマが読みたかったのだが、そこらへんはかなりあっさり片付けられていて、むしろ地学系のうんちくが延々と続く。
そしてどうやら続編では、故郷を失った日本人たちの右往左往が描かれているらしい。
う~ん…いつか読む日が来るかなあ。

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渡辺俊美「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」

マンガの原作になっているので読んでみた。
しかし、ものすごく文章が少ないのでびっくり。
これでマンガが成立するのか?

一年の浪人を経て無事に高校受験に受かった息子のために、何かしてやりたいと思った著者。
そこで「弁当を毎朝作る」ということを思い立つ。
息子も「お父さんのお弁当が食べたい」というので、その期待に応えるべく、毎朝いろいろと工夫して、息子に喜んでもらえるようなお弁当を作る…という、それだけの話。

とくに感動エピソードとか、特別なレシピとかもなし。
しかし、このお父さんがかっこいいんだよ。
写真もかっこよかったけどさー。
時々失敗しながらも、息子が喜ぶ顔見たさでがんばっちゃうお父さん。
ミュージシャンで、当然地方ツアーとかもあって忙しかったりするんだけど、お弁当を作るために早く帰ってきたり。
理想のお父さんじゃね?

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