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デイヴィッド・ミッチェル「出島の千の秋」

出島にやってきたオランダ人と、産婆として働く火傷を負った女性の関係を軸に、開国をめぐって揺れ動く日本と海外の歴史をたどる。

というか、これいろいろエピソードを盛り込みすぎて、感情移入しづらい!
最初はこのオランダ人が主人公なのかなと思って、それがなんだか煮え切らない感じだから下巻は読むのやめようかなあ…と思ったら、途中から産婆の女性がヘンな仏教集団につかまってしまったりしたので、これから面白くなるかも…?と思って読み続けたら、今度は外国から日本にやってくる海賊船みたいな話になるし。

う~ん…ちょっとよくわからない。
もうちょっと軸をきちんとした方がいいと思うよ。

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朝倉宏景「つよく結べ、ポニーテール」

史上初の女子プロ野球選手の物語。
小さいころから男の子にまじって野球をしてきた真琴。
周囲の反対を押し切って、高校でも野球部に入り、吐くような思いをしながらも、自分なりのピッチングを手に入れていく。
ところが、ある日酔っぱらった監督にわいせつな行為をされそうになり、そのことが原因で、キャッチャーだった恋人とも別れてしまうことに。
しかし、それから何年もかけて立ち直った真琴は、プロ野球団に投手としてスカウトされる。

押さえの投手として初登板する現在と、小さいころから野球を続ける真琴の過去とを交互に描く構成。
これがなかなかはまっていて面白かった。
とくに真琴の造形が自然でとてもいい。
ちょっとおバカなところがあるんだけど、それぐらい鈍感じゃないと、とても男性にまじって野球はできないだろうから、ヘンにストイックよりもいい。
表紙が「ザワさん」の漫画家のイラストなのでぴったり。

そういえば、あだち充のマンガで「アイドルA」というマンガがあったけど。
アイドルと投手を掛け持ちする女の子の話。で、瓜二つの幼馴染がアイドルの代役を務める、みたいな。
あれは最後どうなったんかなあ。

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中脇初枝「わたしをみつけて」

「きみはいい子」の作者。
そちらもかなりよかったが、今回もじんわり感動する作品。

準看護師として働く弥生は、孤児として育ったために、人との信頼関係を築くのが苦手だった。
そんな彼女の病院に、ある看護師長がやってくる。
一人ひとりの患者の情報をすべて把握して、毎回遅刻してくる医者に注意するなど、その有能さでたちまち看護師たちの尊敬を集める存在となる。
ところがある日、院長の手術ミスが発覚し…。

なるべく事なかれ主義で生きていこうとしていた弥生が、新しい看護師長と出会ったことで、大きく成長していくのがとてもいい。
院長の医療ミスは創作にしてもちょっとひどすぎる感じ。
怖いわあ。

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